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世界の”GO TOトラベル”推進動画

  • #Case study

GO TOトラベルキャンペーンの対象地域に10月1日から東京都が加わることで、「旅行」がいよいよ本格的に解禁されます。
しかし、コロナが収束しないいま、旅行に対して、気分が乗らないという人もいるのではないでしょうか?
渡航がストップしている海外ともなれば、尚更です。しかし、コロナの前の「気分」を取り戻すために、広告にできることがあるはずです。
今回は、コロナ後を見据えた各国の観光プロモーション施策を取り上げていきたいと思います。

①グアム政府観光局

タイトル:
Give Us A Moment
訳:もうしばらく私たちに時間をください。


内容:
グアムはいま、束かの間の安息の中にあることを伝え、”もうしばらくの間、私たちにこの静寂な時間をください”と訴える。

 

 

演出自体はごく普通のもので、ビジュアルも写真が多く、決して美しいとは言えないが、そのメッセージには心を打つものがあり、コロナ収束後に、またいきたいなと思わせる。

映像の作り込みよりも、5月の早い段階で、こうしたメッセージを発信できたことに、作り手側の強い意思を感じた。

 

 

Give Us A Moment together.

訳:共にいる時間をくれる時よ。

②ニュージーランド政府観光局

タイトル:
 Pure
 
内容:
ニュージーランドはいま、なぜ「ピュア」なのか?をエモーショナルに訴えかけるプロモーション動画。

 

 

アフターコロナを「新しい世界の始まりと」と称し、
ニュージーランドの大自然と触れ合う人々の姿を象徴的に見せていくことで、説得力を感じさせる演出。

そして、現在のニュージーランドの姿を、
もっとも「PUREな状態」であると言い切ることで、観光客の心を捉えている。

③日本政府観光局

タイトル:
Hope lights the way


内容:

雲の間から差し込む、希望の光をコンセプトに非日常の静けさの中に移ろう自然の美しさと禅寺に佇む僧侶の姿や桜を映し出すことによって、コロナ禍の終息を願う国民の姿をそこに投影して見せている。

 

 

日本人の美意識を投影した静かな景色の数々が、

奇しくも「本質的な日本の美しさ」を浮かび上がらせる効果へとつながっている。

また、ナレーションによって多くを語らないことが、逆にコピーの力を強め、好感度を高めているようにも思われる。

まとめ

3つのポイント

 

①「ほんのりとした政治色」

これらの動画は、コロナ終息後を見据えた観光客の誘致という目的に止まらず、政治家の言葉では伝わりにくい「海外向けメッセージ」を担うという各国の政治的スタンスが伺えます。

 

②「本来の美しさへの気付き」

コロナ禍で観光客を失ったことが経済的打撃をもたらしてきた一方で、「自然本来の美しさ」への「新たな気付き」を人々にもたらしてきたことが、各国の動画から伺えます。

また、そうした気付きを受けて、「自然との新しい向き合い方」を示唆しているようにも思われます。

 

③「戻る」ではなく「進む」。

単に「コロナ前に戻す」という発想ではなく、新しい価値感に基づく観光のあり方をきちんと示していきたいとする姿勢が見受けられました。

Planner

TANAKA502

田中502

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