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錯覚プロモーション

  • #Case study

Q.真ん中のオレンジ色の円ですが、左右どちらの方が大きく見えるでしょうか?

A.実際は同じ大きさです。

いわゆる錯覚を利用しているわけです。
このように人間の脳は騙されやすいもので、上図のような錯視を利用した人間の生理機能に訴えかける広告も世の中には数多くあります。
そんな人間の想像力を刺激する、クリエイティブを本日はご紹介します。

①Persil(メキシコ/洗剤ブランド)

タイトル:
Wine

内容:
10秒間見つめると…

 


メキシコの洗剤ブランド、Persilが展開したOOH。
一見するとどんな広告なのかよく分かりませんが、中央のキャプションにその秘密が隠されています。


Persilのボトルを10秒間見つめて、その力を発見してください。


実際に緑色の容器を10秒間見つめてみましょう。

 

うっすらと描かれた“WINE”という文字が徐々に薄れていき、しまいには消えてしまいます!
まさに目の錯覚!

 
 
 
 
 

Persilの洗浄力を、目の錯覚と組み合わせてPRするという、見て楽しい・考えて楽しめる素晴らしいクリエイティブでした。

なお、同キャンペーンには他に”カレー”と”インク”バージョンもあります。

②Colgate(ブラジル/デンタルフロスブランド)

タイトル:
Photoshop Disasters

内容:
木を見て森を見ず

 


大手デンタルフロスブランド・コルゲートが制作したプリント広告。
上の広告を一枚ずつ見てみましょう。

男性モデルの歯に、食べカスが詰まっていますね。
すごい気になりますが、デンタルフロスの広告ですから、それは当たり前です。
でもよく見てみると、この広告のおかしさに気付きます。


1枚目、女性の左手の指が6本あります。

 

2枚目、男性の耳がありません。

 

3枚目、知らない誰かの手が男性の肩にかけられています


1枚目の広告には、このようなコピーがつけられています。

 

Not even that six-fingered hand gets more attention than mouth without care.

 


あの6本指の手でさえ、ケアのない口よりも注目されない。
こんなにも目立ってしまう歯の食べかす。

 


人々が普段”何を気にしているのか”というインサイトを的確に突いたクリエイティブでした。
今はマスクをつけているため口元が露わになる機会の方が少ないですが、だからこそ数少ない出先でマスクを外すタイミングに備えて、口元のケアを怠らないように気をつけたいものですね。

③CANAL+(フランス/有料民間テレビ局)

タイトル:
CANAL+-OVNI(s)

内容:
あなたにもUFOが見える

 

 


フランスの有料民間テレビ局CANAL+で2021年から放送されているドラマ「OVNI(s)」のために作られたOOH。


「OVNI(s)」は、UFOを扱ったドラマなのですが、皆さんはUFOの存在を信じますか?見たことありますか?

 

見たことがない?

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃあ、この広告を見ましょう。


この画面の中央をじっと10秒見てください。
そして10秒後にすぐに空を見上げてください。

いかがでしょうか?
何か見えますよね?
空にぼんやり白い円板状の何かが見えてきませんか?錯覚だって?
いえ、違います。

 

あなたの目に映るものは、紛れもないUFOです。

 

というのは冗談で、これは最初の画像をじっと見ることで、次に見た目の前の景色に残像が映り込んで「見えている」という錯覚を利用した現象です。

 
(小さい頃こういう遊びしませんでしたか?)

 
とにかく、これでUFOが気になったら、もう「OVNI(s)」を観るっきゃない!
そんな風に好奇心をそそってくれる、遊び心あるクリエイティブ、好きです。

まとめ

トリックアートが好きな人って多くないですか?
あの不思議な感覚、非日常的な体験が味わえるから魅力的なのかなって思います。
広告との組み合わせもすごい効果的ですね。
今回紹介した事例は、

 

1.消す
2.気付かないもの
3.普段見えないものを現す

 

といった要素を錯覚と組み合わせていましたが、他にも錯覚を活かすことのできるブランド・商品・サービスはまだまだ世の中に埋もれているのではないかと思います。

 

右脳事件が人間の脳を騙す広告を作る。

 

素敵な響きだと思います。
私たちと一緒に、想像力を刺激するクリエイティブ作ってみませんか?
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