タクシー広告「次の一手!」
- #Case study
が・・・近頃「ステレオタイプ化」しすぎていると思いませんか?
■ 商材は、企業向けのデジタルアプリやソフト
■ ターゲットは企業の経営者層
■ 内容は業務改善や生産性の向上
■ 演出はコミカルなドラマ仕立て
以前はそれでよかったのですが、いつの間にか「定型フォーマット化」してしまいました。全部一緒です。需要があるのはわかりますが、これでは全部埋もれてしまいます。
そこで今回は、海外のタクシー広告に新たな顧客、企画、演出のヒントを求めていきたいと思います。
①Newcastle(イギリス/ビール)
タイトル:宣伝タクシー(キャブバタイジング)
お客様がキャブに乗って「あること」をすれば運賃が無料になる。
Newcastle “Cabvertising” from Co.MISSION on Vimeo.
ウグイス嬢を務めると、無料になる宣伝カー。
乗車中、後部座席にあるマイクを使って絶え間なく新商品の宣伝をすると、タクシー代は“無料”に、宣伝を拒めば即刻“乗車拒否”されるという仕掛け。ほろ酔い気分の乗客は
皆ノリノリで積極的に宣伝文句を読み上げたり、
宣伝ソングを歌い、夜の街で大注目を集めたという。
②ユーゴスラビアドラマシアター(セルビア/劇場)
タイトル:アクターズ・タクシー
内容:
セルビアの首都、ベオグラードの劇場が仕掛けた集客プロモーション。
乗ってきたお客さんに身上話を聞かせ始めるタクシー運転手が、実はプロの俳優で、最初は無関心だったお客さんの心を降りる頃にはがっちりと掴んでしまう。
③コカコーラ(チリ/飲料)
タイトル:Taxi of Movement
内容:
およそ70%の人々が、一日の大半を座って過ごすチリの生活習慣に着目。人々にもっと運動を促すために、彼らの主要な移動手段であるタクシーである施策を実施した。
タクシーのドアを開くと、なぜか後部座席にペダル型の装置があり、ドライバーがそれを漕ぐように促してくる。最初は戸惑っていたお客さんだが、
ペダルを漕げば漕ぐほどタクシーの運賃が割引されていくカウンターが前面のモニターに表示されるため、お客さんは夢中になって漕ぎ始める。
“健康と幸せ”を結びつけるユニークな切り口が新鮮なプロモーション。
まとめ
タクシープロモーションの3つの特徴
① 運賃を絡めた企画でお客さんに自分ごと化させる。
② 乗る人だけでなく街にもアピールし宣伝効果を高める。
③ アトラクション化で乗ってる時間を楽しませる。
タクシーに設置されたモニターの中で何を流すのか?という狭い視野で、アイディアを
考えている限りは、現状のステレオタイプからの脱却は正直難しい。
それよりも「街を回遊するメディア」としての価値と「自由に移動する個室」がもたらすタクシーの本質的価値に私たちは注目すべきであり、お客様にはそんなユニークなメディアとしての価値を生かすような企画を提案すべきではないでしょうか?