日本のインフォグラッフィックCM&アニメーションCM特集
- #Case study
手法としては、とりわけ珍しいわけではありませんが、いま、撮影の回避という別の意味合いが加わったことで、新たなクリエイティブの様式として使われはじめたように思います。
今回はそうした観点から、グラフィック系動画の価値を捉え直せればと思います。
①NTTドコモ(日本/携帯キャリア)
タイトル:
ドコモからのお知らせ篇
内容:
携帯ショップの受付時間の変更を伝えるTVCM

最小限のイラストだけでシンプルに営業時間の短縮を
お伝えするこうしたTVCMの出現は、事務連絡やお知らせのコミュニケーションであれば、これで十分だということを証明したと言えるのではないだろうか?

■SMBC at HOME篇
②マクドナルド(日本/ファストフード)
■タイトル:
みんなのスマイルのために篇
内容:
テイクアウトとドライブスルーとデリバリーのPR
スピード感を持ってCMを投入したことで、
緊急事態宣言下における価値あるコミュニケーションと
なった感のあるマクドナルドのCM。
インフォグラフィックの魅力はシンプルでありながら
チープにならないため、ブランドイメージを損なわないことだ。
■タイトル:
マックフルーリー®︎ブラックサンダー「聞いてませんでした」篇
内容:
マックフルーリー「ブラックサンダー」のPRCM
ヘタウマなアニメーションに合わせて、
CMイメージキャラクターのタレントが、
声だけで出演するものとなっている。
商品映像を最小限に留め、アニメの持ち味を 生かしたユーモアのある作りとなっている。
■タイトル:
マックシェイク森永ラムネ「夏のトビラ」篇
内容:
期間限定商品マックシェイク森永ラムネのPRCM
アニメーターのコンテ画のようなタッチで、温かい手触り感を演出しつつ商品の世界観ともリンクし、強く印象に残るクリエイティブに成功している。
③au(日本/携帯キャリア)
タイトル:
auPAY「たぬきの正体」篇
内容:
auPAYでポンタカードが貯まることをPRするCM

シリーズ初のアニメ版という話題性を突破口にしようというとしているが、なぜアニメーションでなければならないのか?という意図が見えないこのCMは、仕方がなくアニメになった感がどうにも否めない。
まとめ
このご時世が、CMをなんでもかんでも実写にする必要はないということを私たちに気付かせてくれました。
クリエイティブにコストをかけるべき所とそうではない所のメリハリが業界全体で再認識されてきているように思えます。
インフォグラフィックCMによる、短納期&コストダウンという手法は、ひょっとするとコロナ以降も定着するかもしれません。
一方、シズルを重視するプロモーションをいかに魅力的に表現できるかというお題に対して今、アニメーターが腕をふるっています。
しかし、どんなに質の高い仕上がりであっても、あえてアニメにしました!ではなく、仕方なくアニメにしています感が透けて見えてしまうのは私だけでしょうか?
コロナの収束を願うばかりです。