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今できる、新しいイベントの形

  • #Case study

緊急事態宣言が明けて約3週間。
様々な経済活動が再開し始めましたが、ニューノーマルの中でどのように生活を営んでいくのか、世界中の人々は模索し続けています。
中でもイベント業界は、ライブ配信を行ったり、ライブハウスではステージをビニールで囲い、客席はソーシャルディスタンスを保てるように最小限にするなど、コロナ以前では考えられないような光景で営業を行っており、コロナ対策を万全にして営業しても、とてもじゃないが採算は取れないというようなニュースを先日見ました。
そこで今回は、今どんなことができるのか?ニューノーマルに適応したコロナ禍における、新しいイベントの形をご紹介します。

①Club Index(ドイツ/エンターテイメント)

タイトル:
Drive-in Raves
 
内容:
世界初!車で楽しむ”屋外クラブイベント”

 

 

 

新型コロナによりナイトクラブが営業停止を余儀なくされているなか、ドイツのナイトクラブ・Club Indexが屋外クラブイベントを開催。

同社は、車を活用することでソーシャルディスタンスを保ちながら楽しめるクラブイベントを提案。

参加者は車で駐車場に集まり、車内からクラブイベントを楽しみます。

動画はYouTubeにアップされたオランダの人気DJ・Devin Wildのステージ。

音楽に合わせてライトが点滅したり、参加者がクラクションを使って反応を示している様子がわかります。

このイベントには500人ものクラバーが参加したとのこと。同社は、この他にもイベントを予定しているといいます。

様々な音楽フェスの中止が報告されている昨今。

3密を避けながらも音楽をインタラクティブに楽しめる、新しいイベントの形でした。

②ナイキ(ブラジル/スポーツブランド)

タイトル:
AirMax Cloud
 
内容:
空に浮かぶ雲を売り場に!家からでも楽しめるイベントEC

 

 

ナイキはスマートフォンのARアプリで、同社の人気シューズ「AirMax」の形をした雲を撮影した人だけがたどり着けるECサイトを設置しました。

このECサイトを利用するには専用のアプリを立ち上げ、スマートフォンのカメラを空に向けます。

アプリが画像を解析し・・・

 

カメラに写った「雲」の画像を検索。「AirMaxに似た形の雲」が写り込んでいたら、特設ECサイトへの入り口が出現します。

特設のECサイトでは、「限定商品」が購入できたり、オリジナルのビデオクリップを楽しむことができます。

AR技術でいつも何気なく見上げている空を特別な売り場に変身させてしまいました。

さらにAirとCloudというワードの親和性も見事です。

家の中にいながらでも楽しめるという、コロナ禍でも効果的なOOHかつECというハイブリッドな施策でした。

なお、ナイキは2019年に同じくブラジルで、同様の施策を行っていました。

https://youtu.be/HQmeEwq6org

様々な景色を「売り場」に変えてしまうナイキのクリエイティビティには脱帽です。

こちらの施策は2019年のカンヌライオンズのメディア部門でグランプリを受賞しています。

③Cineplex(カナダ/映画興行)

タイトル:
Balcony Cinema
 
内容:
映画館での楽しみを思い起こさせるアウトドア施策

 

 


3ヶ月間の一時的な閉鎖を経て、Cineplexは早ければ6月末にも、地方自治体が許可しているすべての市場で劇場を再開するそうです。そこでCineplexは、映画を愛する人たちに

(物理的な距離を置くという重要なルールを守りながら)期待感を高め、共有する経験とストーリーテリングの力を思い出させるために、映画館での夜の楽しみをトロントの人々の窓やバルコニーに届けることにしました。


ベイストリートにあるマンションの住人は、劇場の背景として40フィートの壁を利用して、バルコニーから「ヒックとドラゴン」を観ることができました。

音声はFMチャンネルで各家庭に共有され、CineplexのポップコーンはSkipTheDishesを通じて各家庭に届けられました。映画館もまた、コロナ禍での経営難に直面しています。そんな中でこのような施策は、映画館での特別な時間を思い起こさせます。

ドライブインシアターではなく、
バルコニーという家の一部分を流用するというステイホームに寄り添った暖かい施策は、「映画館が再開したらまた行こう」と、ユーザーの行動を促してくれるのではないでしょうか?

 

 
また、バルコニー繋がりだとデヴィッド・ゲッタが4月にマイアミ、5月にニューヨークで行ったUnited at homeというチャリティーライブも有名です。このライブの模様はライブ配信され、全世界で1200万人が視聴。配信中に募金を募り、1時間40分の配信時間内で、総額$70万にも及んだそうです。

 

まとめ

今回は主にイベントを紹介しましたが、今どういうことができるのか、効果的なのかという観点においてはプロモーションにも考え方を活かすことができるはずです。

特に、現在欧米でBlack Lives Matter運動が盛んになっていますが、国外のブランドはこの運動に対するメッセージとしてSNSを介したメッセージや様々な広告を出稿しています。

しかし、それらのメッセージや広告の多くはユーザーから叩かれているのです。

それはなぜか?

人々が今求めているのは、口先だけのメッセージではなく、具体的な行動なのです。

例えば、

「私たちはBlack Lives Matter運動を支持します」

ではなく、

「私たちはアフリカンアメリカンの雇用を40%増やします」

というような、具体的な行動が求められているということです。

このようなユーザーのブランドに対する欲求は、これからのトレンドとして、広告にも同様に現れていくのではないかと推測できます。

もはや広告は、曖昧なメッセージだけでは通用しなくなり、行動が伴ったメッセージが必要になっていくのではないかと私は考えています。

そういう意味でも、今日紹介した事例は行動を伴うものだと思うので、是非プロモーションの参考にしていただけたら幸いです。

コロナの収束はまだまだ見えず、そんな渦中にも世界中で歴史的なうねりが起こっています。

広告も同様に、時代とともに変わっていきます。

皆さま、コロナに気をつけて激動の時代を乗り切っていきましょう。

Planner / Graphic Designer

OKADA Yohei

岡田 洋坪

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