動画の未来〜インタラクティブ動画〜
- #Case study
インタラクティブ動画とは、ユーザー参加型の動画です。 視聴者が動画内でクリック、タップなどのアクションを起こすことにより、発信側と受信側の双方向でのやり取りが可能になります。 これらのユーザー体験は動画内の仕掛けであるストーリー分岐などが機能することにより生まれます。 視聴者のタップアクションに合わせて、双方向的な情報提供が出来る動画ということです。
動画コンテンツは“観る”から“触る”へ
動画内でクリック、タップなどのアクションを起こすこと=“観る”から“触る”へ動画は変化していくということです。
具体的なインタラクティブ動画を紹介する前に、動画コンテンツの課題について興味深い記事を見つけたので紹介したいと思います。
以下、「コンテンツマーケティングジャパン2020」で登壇されたMIL株式会社 山田耕平氏のプレゼン内容です。
MILさんはインタラクティブ 動画を作られている会社です。
引用元:https://blog.mil.movie/marketing/5712.html
課題①
「 情報が一方通行」
動画は時間軸に沿って一方的に展開していきます。
そのため動画では「見たい地点が中々見つからない」、「登場した商品が見つからない」というように、動画内で「情報を探しづらい」という課題を抱えています。
課題②
「分析・改善に必要なデータ不足」
現状の動画では、視聴回数や視聴率など「動画外の視聴データ」は取れますが、ユーザーが何に興味を持って視聴しているかといった「動画内の視聴データ」は計測出来ません。
その結果、分析・改善に必要なデータが計測出来ず、動画効果を可視化することが難しいため、動画は「ブランディング」や「認知拡大」といった用途以外では活用しづらい、という課題を抱えています。
それを踏まえ、実際にインタラクティブ動画とはどんなものなのか?参考事例をみていきましょう。
①ワールド(日本/ファッション)
内容:
女性に向けたファッションサイト「RUNA」商品紹介
https://mil.movie/interview/4886.html/

動画内に登場する衣装にアイコンが表示され、タッチするとより詳細な情報が現れるような仕組みになっています。視聴中に自分が興味を持ったアイテムの詳細な情報を手に入れることが可能です。
同時に購入サイトへ飛べるようにもなっています。
②あさやホテル(日本/ホテル)
内容:
楽しく宿泊疑似体験 施設紹介
https://aap1.mil.movie/Srys0H/

登場人物3人に合わせた三者三様の宿泊プラン(ストーリー)が用意されれています。興味のある宿泊プランを選択すると、そこを分岐にして別々のストーリーが展開されていきます。いくつもの分岐点が用意され、よりターゲットの興味関心に沿った情報を紡いでいくことが可能となります。
また情報を深掘りできるような面白い仕掛けも用意されています。インスタ映えするスポットの紹介シーンでは、タッチすると実際に自撮りした写真が見れるようにもなっています。
動画ラストではきちんと予約ボタンを動画内に設けてることでターゲットの動線をよりスムーズなものとしています。
③エムフロ(日本/メディア事業、コンサルティング)
内容:
キャリア採用情報サイト。就活生がストーリーを選択しながら、新米エンジニアの1日を体験!

主人公の新米社員になりきりながら、視聴者自身がストーリーを選択していくことが可能です。いくつもの分岐点が用意されており、選択によってストーリーの結末が変化していくという面白い仕掛けになっています。別のストーリーも見たくなる仕掛けで、会社情報や仕事内容を上手に刷り込んでいく点は見事です。
まとめ
紹介したインタラクティブなギミック以外でも様々なものが考えられそうです。
上記画像のように、目次を表示する、電話リンクを設ける、クーポンなど。
今回インタラクティブ動画を紹介しましたが、実際に自分で動画を体験してみると「インタラクティブさ、相互性」をより実感できるかと思います。
今までの動画コンテンツと大きく違う点は、視聴態度が「受動的」→「能動的」に変化するという点にあるかと思います。視聴者は動画を通して情報を発見しながら深掘りしていく楽しさを体験できます。動画コンテンツは一方方向の情報発信ではなく、アトラクションのような「面白い体験」へと移行しつつあると感じました。