企画の「き」VOL.13
- #Case study
ただし、以前やったような穴埋め式クイズのようなものではなく、
もう少し自由に、かつ気晴らしになるような問いを考えてみました。
たまには肩の力を抜いて、やってみましょう!
問い
映画・小説・漫画・アニメ・ゲームなどなど、エンタメの世界には架空の道具や商品が星の数ほどあります。
みなさまも、これが現実の世界にあったらどう使ってみようかな、なんて考えたことあるかもしれません。
そこで今回は、そんな憧れの架空の商品に、勝手にコピーをつけてしまおうという試みに付き合っていただきたいと思います。
それでは「架空の商品に、勝手にコピー」第一弾はこちら!
オリエン
超人気漫画、ドラゴンボールに登場する架空のアイテム、ホイポイカプセルが今回の商品です。
クライアントは、ホイポイカプセルが主力商品のカプセルコーポレーション。
世界有数のテック企業です。
こちらのオリエンシートを元に、ホイポイカプセルを見たカスタマーの心を掴むコピーを考えてください。
ちなみにこちらのホイポイカプセル、作者の鳥山先生が冒険漫画を描くに当たって、荷物などを描くのは面倒だが、かといって何も無いところからいきなり道具が出てくるのは不自然すぎると思ったことから考え出されたそう。
鳥山先生自身も気に入っており、『ドラゴンボール』に登場する道具で一番欲しいのはホイポイカプセルだと語っているらしいです。
考えてみた
手ぶらで遠くまで行ける感じをイメージしてみました。
現実世界の似たような事例と比べてみよう
デジタルオーディオの歴史に革命を起こした商品「iPod」。
ポケットに1000曲なんて、テープとかCDとかMDとかの時代から考えると、とんでもなかったわけです。
そしてこのコピーの凄さは、見た瞬間に想像できること。
余談ですが、iPodより一年も前に某メーカーが出した、ほぼ同様のスペックのMP3プレイヤーはあまり売れなかったようです。
某メーカーがそのMP3プレイヤーで使っていたコンセプトワードは、「5GBのMP3プレイヤー」というもの。
どんな商品なのか、想像しづらいですよね。
言葉の力って偉大です。
iPodの初お披露目は、ジョブズのポケットからでした。
MacBook Airはというと、茶封筒から出てきました。
なんというか、本当に見せ方を心得ているな、と。
エンターテイナーですよね。
コピーは日本版だと「一枚の、イノベーション。」でしたが、本国版は「Thinnovation.」。
薄さの衝撃が、造語に込められてます。
今や生鮮食品だけでなく、あらゆるものの保存容器と化したZiploc。
この”あらゆるもの”というところがポイントで、近年のZiplocのクリエイティブは、カスタマーが思い描いた通りに使えるような、自由で自発的な使い方を促すようなものが多いです。
だからこそコピーは「use as imagined」なんですね。
こんなに自由に使えるなら、とりあえず持っとこうという気分になります。
歴史あるスーツケースブランドのRIMOWAは、骨太なコピー。
必ず移動が伴う商品性に、持つ人の所有力を高めるブランディングが込められています。
RIMOWAに対する憧れやこだわりをくすぐるコピーですね。
まとめ
まとめ
架空の商品とはいえ、似たような事例と比べてみると、意外にも通ずるところがあるように思えてきます。
ホイポイカプセルの特徴を細分化すると、
物理法則を無視した物体の出し入れ
イノベーション
自由
持ち運べる
手のひらサイズ
などなど、架空の商品だとしてもしっかりと要素を上げることができます。
あとはこれらの要素から、切り口を見つれば、自ずと言葉が導き出されます。
コピーの訓練法って、既にある商品とか「教習所に通う人を増やすコピー」みたいな例題に答えたりするものが多いと思うのですが、今回やった架空の商品のコピーを考えるって、意外と良いかもしれません。
既にある商品だと、答えのコピーが既に存在しているのでブレイクスルーが起きにくいというか、答えに引っ張られて考えにくかったりするんですよね。
例題に答えるパターンはすごい効果的だと思いますが、ちょっとイメージしにくい時がある。
架空の商品だったら、具体的なイメージもあるし、まだコピーも存在していないから、考える楽しみがあります。
気軽に楽しめる架空の商品コピー、今回のホイポイカプセルだけじゃなく、まだまだたくさんあります。
見つけた時に、ふと本日の広告勉強会を思い返して考えてみると、コピーの良い訓練になりつつ、息抜きにもなったり、もしかしたら似た商品やサービスの案件がきたとき、「これやったことある!」みたいな進研ゼミ的展開で得することもあるかもしれません。